Saturday, 26 May 2012

安定ヨウ素剤とうがい薬

安定ヨウ素剤に代わるものとして、ヨウ素を含むうがい薬が注目されています。安定ヨウ素剤は、有害な放射性物質を体内にとりこむのを防ぐことで、その入手方法についても関心が寄せられています。安定ヨウ素剤

安定ヨウ素剤は、原発事故後、注目されるようになっただけに、入手が困難になったことや、自治体が管理していることもあり、いざというときの自己防衛のために、身近なうがい薬が注目されることも納得できます。

しかし、うがい薬は内服用につくられたものではありませんので、安定ヨウ素剤代わりとしての内服は厳禁です。また、誤って飲み込んだときは、速やかに適切な対応をする必要があります。ヨウ化カリウム

具体的な方法は、うがい薬の説明書にも記載されていますが、特に、小さい子どもがいる家庭では、手が届かない場所への保管をお勧めします。

また、ヨウ素にアレルギーのある人は使えないほか、甲状腺の病気をもっている人の連用はできないなど、いろいろと注意すべきこともあります。

安定ヨウ素剤をとりいれるしくみ

原発事故以来、放射性物質から体を守る働きが注目されている安定ヨウ素剤ですが、これは、ヨウ素がもつ性質を有効に活用した薬剤だといえます。安定ヨウ素剤

たとえば、水で満たされたコップに後から注いでも、水はコップに入れずに溢れてしまいますね。つまり、コップのなかに「先客」がいると、それを押しのけてまで入ることができないのです。

体内に安定ヨウ素剤をとりいれる場合も同じことがいえます。先に、安定ヨウ素剤、つまり、安定同位体のヨウ素で満たしておくと、後から入ってきた放射性同位体のヨウ素は、体外に排泄されてしまうというしくみなのです。

もし、この原理が摂取カロリーにも応用できたら、いくら食べても太らないので安心できますが、現実は厳しいですね。ヨウ化カリウム

でも、この肥満防止には、新陳代謝を高めることが関係しているのです。そして、それに大きな役割をもっている成分として、甲状腺ホルモンの働きに関わるヨウ素が注目されているのです。

安定ヨウ素剤で注目される甲状腺

原発事故後、有害な放射性物質から体を守るために、安定ヨウ素剤が話題になっていますが、それと同時に、甲状腺の働きにも注目が寄せられています。安定ヨウ素剤

甲状腺は、新陳代謝をつかさどるなど、体の働きを正常に保つためにも重要な役目をもっています。この甲状腺から分泌されるホルモンが多くなると「バセドウ病」に、逆に少なくなると「橋本病」になります。

また、甲状腺の働きにはヨウ素が大きく関係していますが、有害な放射性物質のヨウ素を体内にとりこまないにも、安定ヨウ素剤が必要だといわれています。ヨウ化カリウム

つまり、放射線被害の危険があるときは、先回りして、甲状腺内を安定ヨウ素剤で満杯にしておくのです。そうすることで、後から体内に入りこんできた有害な放射線物質のヨウ素は居場所がなくなり、自然に体外に排泄されることになります。

この安定ヨウ素剤を服用するタイミングや用量などは、きちんと守ることが大切ですので、くれぐれも自己判断に頼らないようにしてください。

原子力災害時、推奨される安定ヨウ素剤摂取量

2011年に起きた福島原発事故後、注目されるようになった安定ヨウ素剤ですが、有害な放射線物質から体を守るためには、どれだけ摂取すればいいのでしょうか。安定ヨウ素剤

これに関連して「WHO(世界保健機関)」が定めた推奨摂取量があります。これには、ヨウ素やヨウ化カリウムなどの1日摂取量がまとめられています。また、この資料には、ヨウ素を安定ヨウ素剤としての摂取効果が期待されるのは、より甲状腺機能が活発な若年層であることも記されています。そのため、安定ヨウ素剤投与は40歳未満が対象になります。
 
一方「IAEA(国際原子力機関)」では、年齢や性別を問わずに適用すると定められています。これらの事例からも、原子力災害時、推奨される安定ヨウ素剤摂取量は関係機関によって、考え方が違うことがわかります。

日本の場合、ワカメやコンブなどの海草類を日常的に摂取する習慣があります。そのため、ヨウ素の過剰摂取にならないように十分注意しましょう。                                

安定ヨウ素剤と海草類

放射性物質から体を守るために、最近、注目されているものに安定ヨウ素剤があります。
また、安定ヨウ素剤に代わるものとして、ワカメやコンブなどの海草類の摂取に関心をもつ人も増えています。安定ヨウ素剤

安定ヨウ素剤のもとになるヨウ素は、海草類に多く含まれていますので、日頃からそれらを含む食事をしていると安心できるという考えがあるからです。

実際、10×10cm(10g)の「だし昆布」からは、約16mgのヨウ素がとれるという情報もあります。

また、日本人は日常的に海草類を多く食べる習慣があるので、ヨウ素の過剰摂取にならないように注意する必要がある一方、食生活の欧米化で既成概念がなくなったとの考え方もあります。ヨウ化カリウム
さらに、閉経後の女性が毎日海草類を食べると、甲状腺がんに罹るリスクも高くなるともいわれています。

このように、安定ヨウ素剤に関してはいろいろな情報がありますが、いくら体にいい食材でも、海草類の過剰摂取は控えたほうがいいでしょう。

安定ヨウ素剤とヨードチンキ

有害な放射性物質から体を守るために服用が注目されている安定ヨウ素剤に関して、ヨウ素を含む薬剤の代用に関心をもつ人もあります。安定ヨウ素剤

そのひとつとしてヨードチンキがあり、これは、ヨウ素とヨウ化カリウムをエチルアルコールで溶かした消毒液として、幅広く活用されています。
しかし、ヨードチンキはあくまでも外用薬ですので、内服用につくられているわけではありません。

もちろん、ヨードチンキは、直接、体に触れるものであり、ましてや、傷口の消毒薬として使われるものです。しかし、本来の目的以外での使用、特に、内服することは絶対に避けてください。

安定ヨウ素剤を服用するときは、服用のタイミングや1回の用量、服用期間などもありますので、自己判断をしないで、正しく服用することが大切です。

安定ヨウ素剤は、比較的副作用が少ないといわれていますが、ヨウ素に対してアレルギーがある人などは使用厳禁です。
また、甲状腺などに病気を抱えている人も服用は慎重にする必要があります。